自作ライトユニットを開発してみる(失敗編)
普段Simplogに書いている記事ですが、写真を多くするためこちらで書いてみることにします。
現在、Nゲージ用の自作室内灯を作成しています。
前回までの記事はこちら。
http://simplog.jp/comment/25280015/21
見た目と工数の削減の両立を目指した画用紙と銅箔テープをメインとした新開発の室内灯ですが、こんな感じで作っていきます。
写真の長い方の紙がライトユニットのベース。短い方はパワーライン用のベースになります。
あえて分割することで配線レイアウトの自由度向上を狙ってみました。また、給電部とLED配線を紙で絶縁し、ショートを防ぐという狙いもあります。
パワーラインは給電部とブリッジダイオードの構成です。写真左側が給電部になります。
裏返しにすると、このようになります。
銅箔部分でメイン回路と接続するようにしているのです。
ライトユニットのベース側にも銅箔テープを貼っていきます。こちらは給電側。
常点灯用のコンデンサーや定電流素子を取り付けます。これが、右側の客車の屋根にはめ込まれるわけです。
こちらは発光側。LEDは直列接続です。写真の上端と下端にチップLEDを向かい合わせに置くことになります。
チップLEDと給電部を実装しました。
チップLEDは写真のとおり。
今回はやや暗めの照明を狙って600mcdの白色LEDを使ってみました。
写真をとりそこねましたが、LEDの裏側には定電流ダイオードと常点灯用のコンデンサーをつけてあります。
今回は在庫処分を兼ねて15mAのチップタイプではないCRDを使いました。
給電部は銅箔テープに隠蔽用のプラ板を貼ったもので、車体妻面内側に貼ります。
給電部と給電ベースの結線にはポリウレタン銅線を使ってます。
発光部に導光材のソフトプラ棒を付けました。ハンダ補強と導光を兼ねてゼリー状の瞬間接着剤でLEDと接着しています。
さて、いざ車体に実装してみると・・・つきません。
集電板は純正品なのですが、うまく給電部と接触していないようです。
また、カニ38での経験から、試行錯誤で何度か取り外しをすることを見越してライトユニットベースと給電ベースをテープで圧着するようにしていたのですが、ベース自体の反りなどが災いしてうまく接触した状態で安定してくれません。
結局このあたりの調整と調査で時間が大幅にかかってしまいました。
結局給電ベースとライトユニットベースハンダ付けすることにしました。
さて、いよいよ点灯です。
結論から言うと、失敗でした。
いやぁ、写真だと綺麗に光って見えますねぇ。
じつは暗すぎたのです。
室内が綺麗に見えていますが、普通の明るさであればスマホのカメラでは明るくて飛んでしまうのです。
トレーニングで貼った富塚のシールが綺麗に見えてますねw
明るいところで見るとほとんど明かりが判りません。
実際のところ、実物も太陽光下では室内の明かりは見えないのでリアルな光量と言えるのですが、そこは模型。それなりに見栄えも大事です。
さて、敗因は電圧計算を怠った事でした。
各素子のスペックシートを確認すると、CRDの電圧降下が4.3V、LEDの電圧降下が3.6~4.0V、これが直列なのでこの時点で既に電源電圧の12Vを超えているのです。
さらにブリッジダイオードで1V降下しているので、回路や接触部での電圧降下を考慮すれば完全にオーバーです。
ただでさえ光量の低いLEDを使っているのにフルパワーを出せていないのだから、暗くて当たり前なのでした。
逆に、やや明るすぎ位だったカニ38では1200mcdのLEDが3.2V、定電流素子には定電流ICを使ったので電圧降下も1.8Vで、ブリッジダイオード分を入れても余裕があります。
というわけで、とりあえず定電流素子をCRDからICに変えてみることにします。
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